フルティフォームの特長。アドエア、シムビコートより優れている点は?

フルティフォームの製品紹介を聞いたので、まとめておきます。

フルティフォームはステロイドとβ2刺激薬が配合された吸入剤で、
ステロイドはアドエアのフルチカゾン
β2刺激薬はシムビコートのホルモテロールが配合されております。

言わば、アドエアとシムビコートのイイとこ取り!!


どこのメーカーでもこの2つを混ぜれば、効果の高い製剤になることはわかっていましたが、
単にこの2剤を一緒に入れただけではうまく混ざり合わず、
なかなか製品には至らなかったようです。

ところが、イギリスのSkyePharma社で・・、
何と・・。
インタール!(クロモグリク酸ナトリウム)を入れたところ、
うまく混ざり合い製品化に成功したそうです。
添加物にクロモグリク酸ナトリウムが入っているのはそのためですw

んで、

アドエアやシムビコートよりも優れている点って??


フルティフォーム

この図だけ見せられても・・さっぱり・・。

FPFは、
薬剤の粒子径が、吸入剤として適切な5μm未満の割合を示しています。
この割合が高いほど、肺への沈着が増加するため効果的と言えます。
フルティフォームのFPFは高いですね~。

それともう一つ。
28.3と60.0の2つのグラフは吸入速度の違いでFPFはどうなのか?が示されています。
フルティフォームは28.3L/分と吸入速度が遅い(吸入力がない)方も、吸入速度が速い方と大差ないですね。

これは、pMDI(加圧噴霧式定量吸入剤)の利なのかな・・。

まとめると、
フルティフォームは吸入力に関係なく適切な粒子径の薬剤が分布する。
アドエアは5μm未満の粒子径の割合が少ない。
シムビコートは吸入力が弱いと5μm未満の粒子径の割合が落ちる。



んで、フルティフォーム・・ってかpMDIのデメリットは、
噴霧と呼吸を合わせないと吸えないこと。
どうしてもできない方は吸入補助器具スペーサーを購入してとのこと。

服薬指導の注意点として、
使用後のうがいの説明は忘れず行えてるでしょうが、
吸入後3秒以上息を止めるのも効果の面では重要とのことです。


ちなみにフルティフォームの適応は、今のところ気管支喘息のみです。
アドエアとシムビコートはCOPDも通ってますね。

小児への適応があるのはアドエアだけです。
フルティフォームは今のところ申請もしてないそうです。

今回の製品紹介はこんな話でした。
また新たな情報あれば追記していきます。

興味があれば ブログ一覧 もご覧ください。