イソジンうがいはかぜの予防に効果なし!予防は水で炎症にはイソジン。

42歳男性、精神神経科。

Rp1 ジプレキサザイディス(10)1T
    1日1回夕食後     28TD

Rp2 サイレース(1)      1T
    レンドルミンD(0.25) 1T
    1日1回寝る前     28TD

Rp3 イソジンガーグル7% 150mL
    1日3回うがい


「かぜの予防で毎日必ずうがいをしてます。」

ー患者さんの状態ー
いつもは他薬局でもらっている患者さんが来店。
1日3回必ずイソジンでうがいをしないと気が済まないとのこと。
統合失調症による強迫症状??
うちに来た理由は不明。
イソジンガーグル5本!!
まあ1回2mLを1日3回使えば25日でなくなる計算なので量的には問題ない。

最近イソジンガーグル液7%をこんなに処方されてる方見なくなったな・・。
そういえば・・、イソジンうがいってあまり効果なかったんじゃないっけ?

・・・。
そうそう、この試験!!

京大保健管理センター所長の川村孝氏らは2002年から03年の冬、全国18地域のボランティア387人を「水うがい群」「ヨードうがい群」「うがい介入なし群」の3群に割り付け、2ヵ月間にわたって、風邪の発症を追跡。
発症の有無は、症状のグレードをスコア化することで、客観的に判断した。
「水うがい群」は水、「ヨード液うがい群」は7%ポビドンヨードの約20倍希釈液、いずれも1回20mLで15秒間のうがいを3回連続、これを1日3回以上行ってもらった。

結果は、
『うがいの介入なし群と比較して、水うがい群で風邪の発症者が40%減少したのに対し、ヨードうがい群では有意な減少は見られなかった。
とな。

つまり・・、
水道水でうがいした方がかぜの予防になる!

と言う結果。

理由として、
ヨード液により口腔、咽頭の正常細菌叢が破壊されたか、健常組織が障害されたため感染が成立しやすくなったのではないかと思われる。


じゃあ、イソジンガーグルはいつ使う?

イソジンガーグルのインタビューフォームの一番下に関連資料でうがいのQ&Aが載ってますね。
そこには、
咽頭炎、扁桃炎、口内炎のとき。
のどや口の中に炎症があるとき。
口の中の清潔保持が必要なとき(異常発酵や口臭の防止等)。
口の中の抜歯創や創傷の感染予防、消毒。
かぜ流行時。
があげられておりました。

普通に帰宅後のうがいは水道水で十分ですけど、イソジンが必要な場合も十分ありますので、使い分けが重要ですね。

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