パルモディア錠って新しい高脂血症治療剤。他のフィブラート系との違いは?

「今度こんな薬が出るみたいですよ。」

とMRさんではなくて卸のMSさんから、製造販売承認取得のご案内の紙をいただきました。

どれどれ。

パルモディア製造販売承認取得

パルモディア錠0.1mg

(ペラフィブラート)


ん??

フィブラート系の高脂血症治療剤!?

今さら・・感が強いw
しかし、1錠0.1mgと他のフィブラート系の薬剤と比べて圧倒的少なさ!!

ちなみに2017年8月に発売予定。

さてさて、発売前に他のフィブラート系との違いなんかを確認しておきましょう。



作用機序の違いは?

従来のフィブラート系の薬は、

肝臓の核内受容体PPARαを活性化して種々の蛋白質の発現を調節することにより脂質代謝を総合的に改善させ、血清コレステロールと血清トリグリセライドを低下させるとともに、血清HDLコレステロールを上昇させる。

ちなみにこれはリピディルのインタビューフォームから拝借・・。

うんうん。
要は、PPARαを活性化する。

んで、パルモディアは??

・・出た!!選択的!!

・・でもなんかあまり選択的に意味が感じられない・・。

PPARには、インスリン抵抗性の改善で有名なアクトスの作用機序でよく耳にするPPARγなどサブタイプは3種類あるので、選択的ってPPARαに対して選択的ってことですよね??

実際、インタビューフォームにもPPARαに対して「選択的な活性化作用を示した」と記載があります。
ただ、薬理作用の文章は、

パルモディアは、選択的PPARαモジュレーター(SPPARMα)として、PPARαに結合後に立体構造変化をもたらし、標的遺伝子の発現を調節することで脂質代謝を総合的に改善させる。

うーん・・、何のこっちゃ?

まぁ、簡単に言うと、パルモディアは、PPARαにくっついて形を変えちゃいます。

それが何??

インタビューフォームの薬理作用の図を見る限り、PPARαって脂質代謝の改善のいいことだけじゃなくて、クレアチニン増加や肝機能異常にも関与しており、そっちの遺伝子に転写させないようにパルモディアがくっついて形を変えている。
って解釈していいよね?

まるで、脂質代謝の改善の遺伝子転写を選択的に・・。

 ・
 ・
 ・

ぬぁーっ。そっち!?

思ってた選択的じゃないね。

確かに、製造販売承認取得のご案内を読み返すと、標的遺伝子の転写を選択的に調節すると書いてるね・・。

PPARのサブタイプの選択的を押してるわけではないのか・・。

でいいのかな?w

結局言いたいことは、安全性が高い!!

まぁ、開発の経緯を見ても、スタチンを使ってLDLコレステロールを下げても、動脈硬化のリスクを低下させるため、TGやHDLコレステロールの是正も重要であり、使用制限が少なく、ベネフィットを高めリスクを軽減された脂質異常治療薬を目指したみたいなので、まぁそういうことなんでしょう。

そっかそっか、リスクの軽減かぁ。

ん!!って結局スタチンと原則禁忌じゃねぇかよ!!

まぁ、横紋筋融解の原因もイマイチ不明で、同じフィブラート系で原則禁忌になってりゃ仕方ないか・・。
ただ、パルモディアの臨床試験では横紋筋融解の副作用は起きてないそうです。


んじゃ、効果はどうなの?

フェノフィブラート(リピディル、トライコア)と比較試験してますね。
しかも、カプセル時代の用量(若い方は知らないと思う)・・w
パルモディア効果比較

ほうほう、リピディルのMAX160mgとパルモディアのMAX0.4mgがほぼ同等って感じですね。
用法はパルモディアが1日2回と退化してる感じしますけど・・。

まぁ、安全性に期待ということで!


最後までお読みいただきありがとうございました。
しばらくゲームに憑りつかれておりブログさぼって申し訳ありません。
ぜひ、ブログランキングのクリックにご協力くださいませ。

興味があれば ブログ一覧 もご覧ください。