次世代糖尿病薬GPR40作動薬って?武田が開発中止。JT継続?
2013年9月の日経DIに、
SGLT2阻害薬の次に登場する薬として紹介されていた、
GPR40作動薬。
その後、2013年12月に、
トップを走っていた武田薬品のファシグリファムが開発中止と発表になりました。
順調にいけば、今年辺り新薬として発売になっていたはずだったのに・・。
開発中止の理由は、
海外の第3相試験で肝機能異常が報告されたとか・・。
武田ピンチじゃない!?
オブリーンもはずしちゃって・・、ザファテックとか大丈夫ですかね??
「どうした武田!!」
でブログ1話書けそうな感じw
武田薬品は断念しましたが、その後ろを走っていたJT(日本たばこ産業)はGPR40作動薬の開発継続中とのこと。
ただ、それから2年・・、
全く話題にもあがりませんね!!
どうなのったのか??
JTの医薬品臨床開発状況を確認してみました。
未だフェーズ2らしい・・。
まだ、時間がかかりそうです。
ってかJTって薬の開発してたんですね・・。
知らなかった・・。
この辺りから本題?に。
まず、
GPR40作動薬の効果は?
開発が中止になったファシグリファムの効果がSU剤と同等の血糖降下作用と紹介されてましたが、試験結果を見ると、グリメピリド1mgと比較・・。
初期用量のSU剤と比較して同等の効果ってどうなの??
HbA1cベースライン8.45%、投与期間は12週間での臨床成績
薬品名 | プラセボ | ファシグリファム | グリメピリド | |||||
用法 (mg) |
- | 6.25 | 12.5 | 25 | 50 | 100 | 200 | 1 |
HbA1c 変化量 |
+0.09 | -0.54 | -0.67 | -0.88 | -1.27 | -1.29 | -1.40 | -1.32 |
とは言っても、HbA1cを1.4%下げるとなると効果はSGLT2阻害薬やDPP4阻害剤よりは上ですね。
作用機序は?
『膵β細胞の細胞膜に発現しているG蛋白共役型受容体の1つであるGPR40を作動させることにより、グルコースの濃度に依存してインスリンを分泌させる。』
となっております。
グルコースの濃度に依存して・・なので、低血糖が少ないようです。
ただ、このグルコースの濃度に依存する仕組みについては詳しくわかってないそうな。
まぁ、GPR40作動薬が発売になれば、もっと詳しい情報が出てくると思うのでそのときに。
経口糖尿病薬は近年好調ですね。
次に登場するのは経口インスリンでしょうか??
2006年にアメリカでインスリンの吸入薬が承認されましたが、デメリットが多くすぐに中止になってしまったそうです。
インスリンは高分子で消化管から吸収されにくいので、経口薬は無理な感じでしたが、近年開発が進んでいるようですよ。
密かに期待してますw