ルネスタ3mgはアモバン7.5mg以下じゃないの?この用量設定は?
以前ルネスタとアモバンの苦味についてブログを書きましたが、ついでに前々から疑問に思っていたこと検証したいと思います。
表題のとおり、
ルネスタ3mgはアモバン7.5mg以下じゃないの?
ルネスタ(エスゾピクロン)は、ラセミ体であるアモバン(ゾピクロン)を光学分解して得られたS体のみ。
ラセミ体はS体R体の等量混合物なので、仮にS体に100%薬理活性があったとしても、
ルネスタ3mgはアモバン6mg分にしかならないのでは??
アモバンは7.5mg錠と10mg錠なので、ルネスタの方が効かなくなってるはず・・。
とまぁ調べてみましょう。
インタビューフォームには、用量設定に関してこんな記述が・・、
『国内及び外国臨床試験で、成人では2~3mg、高齢者では1~2mgの有効性及び安全性が確立されたことから、当該用量域を設定した。』
と・・。
要は、アモバンの量までいかなくてもこの量で十分効果あったわってことですね。
はあ、そういうこと・・、結論は出てしまいましたが・・、続きをどうぞ。
どんな試験したの?
プラセボとルネスタとゾルピデム(マイスリー)10mgをクロスオーバー法にて比較(実薬群は二重盲検)。
えっ!?
何でマイスリー??そこはアモバンじゃないの??
んでまず、海外の試験の結果は、
うんうん、マイスリー10mgとルネスタ3mgが同等の結果ですね。
PSG(*)による睡眠潜時って、客観的に測定した就床から入眠までの時間。
マイスリー10mgとルネスタ3mgは13.1分で入眠したってことですね。
(*)終夜睡眠ポリグラフ検査:睡眠中に起こる生体活動を、脳波、眼球運動、おとがい筋の筋電図の測定を基本として、終夜にわたり時系列に記録する方法。
次に日本での試験の結果は、
うーん、
マイスリー10mgが7.0分で入眠したのに対し、ルネスタ3mgは10.4分入眠にかかってますね。
ちょっと劣ってる感じしますねw
まぁ、主観的入眠潜時はルネスタ3mgが20.0分でマイスリー10mgの22.5分を上回ってます。
ってか、主観的に何分で寝たってどうやって評価してるんでしょうか?
自分では評価できないので、第三者が寝た判定してるんでしょうかね??
結局プラセボと比較した結果はもちろん有効なわけで。
ぜひアモバンと比較試験をしてほしかったです。