フェロミア(クエン酸第一鉄)とビタミンCの併用は無意味?

40歳女性、内科。

Rp1 フェロミア(50) 2T
    ハイシー顆粒25% 2g
    1日2回朝夕食後 28TD


「ハイシーって何で服用するんですか?」

ー患者さんの状態ー
会社の健康診断で毎回貧血を指摘されていたが病院には行ってなかった。
最近、めまいや動悸など自覚症状あり受診。
ヘモグロビン濃度9.0g/dLで今回から薬物治療開始。
鉄欠乏性貧血の診断。
併用薬はない。

その質問されなくても、いつも説明してる内容ですよ。
ただ、最近はフェロミアにハイシーやらシナールの併用の処方が少ない気が・・。
この時は、

「ハイシーはビタミンC製剤ですが、ビタミンCは鉄が吸収されやすい形に変える作用があるので、一緒に処方されてると思います。」

と返答。


ところが!!

ちらっと見た、

鉄欠乏性貧血治療剤フェロミア処方に関するQ&A

って資料に、こう書かれていました。


『フェロミアは、鉄と鉄吸収促進物質であるクエン酸との化合物であるため、特にビタミンCと併用する必要はなく、フェロミアを単独およびビタミンCと併用した比較試験では貧血改善効果に影響がない報告がされています。』

フェロミア

えっ!?フェロミアにビタミンC併用って意味ないの!?



ビタミンCには、吸収されにくい3価鉄(第二鉄)を吸収されやすい2価鉄(第一鉄)に還元する作用があるけど、
クエン酸のキレート作用で2価鉄(第一鉄)から3価鉄(第二鉄)に酸化されることがあまりないようなので、結局ビタミンCは不要?

食べ物から摂取した3価鉄(第二鉄)の還元には役立ってると思うけど、薬物治療を開始してるなら、ビタミンCをプラスしても変わらないかぁ・・。
それどころか、胃腸障害の副作用が増大することがあるとな・・。

それでも、先生はご自身の経験からお出ししているのでしょう!!
安易に患者さんに意味ないよとは言えないな・・。

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