乳酸カルシウムが乳幼児の下痢に使われる理由。収斂作用って?

1歳2ヶ月男の子、小児科。

Rp1 ビオスリー配合散   1g
    1日3回毎食後    7TD

Rp2 乳酸カルシウム末 0.5g
    1日3回毎食後    3TD

 
「乳酸カルシウムって下痢止めなんですか?」

ー患者さんの状態ー
1週間ほど前から下痢しており、熱は一時出たが今は平熱。
嘔吐や食欲不振はなく、便の色は茶色。
体重10kg。
先生からはお腹のかぜと言われたとのこと。

乳酸カルシウムはときどき乳幼児の下痢に出るけど・・。
下痢止め?と聞かれると・・。
この時は、

「本来はカルシウムを補う目的で処方されるお薬ですが、マイルドに下痢を止めてくれて副作用も少ないので、乳幼児の下痢にはよく使われます。」

と返答。


・・何で下痢止めてくれるんだ??

どうやら収斂作用により下痢がおさまるようです。


・・で、収斂作用って何??

辞書で収斂剤を引いてみます。

『皮膚または粘膜組織のタンパク質を沈殿させる性質をもち、被膜を形成して細胞膜の透過性を減少する薬。』

要は、

腸の粘膜を保護する膜を作って刺激を与えないようにしてるわけですね。


乳酸カルシウムには下痢症の適応がありませんが、
下痢症の適応があり収斂作用をもった薬にはタンニン酸アルブミンがあります。

今回はよりマイルドな乳酸カルシウムチョイスなんですかね??

まぁマイルドですが逆に便秘になることも稀にあるので注意は必要です。

最後に乳幼児の下痢に対する注意点をいくつか。

・ 基本的には止瀉薬はウイルスの排泄を遅らせるので使用しないことが多いです。

脱水に注意します。嘔吐が激しければ点滴を、嘔吐がおさまっていればOSー1や赤ちゃん用のイオン水の経口補給がいいと思います。

・ 胃腸炎後の腸管粘膜が回復するのに2週間程度かかることがあるので、その間軟便や便秘など続く場合があります。


ちなみに、収斂(しゅうれん)って漢字が難しい・・。

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