抗血小板薬の作用機序の違いをまとめる。エフィエント、プラビックス他。

前に、薬局実習に来てる学生さんにこんなことを聞かれました。

「プラビックスとパナルジンの機序って同じですよね?」


私 「うん。そうだね。」


実習生 「プレタールってちょっと違いますよね?」


私 「うん。・・・。」


実習生 「・・・。」


あーーーっ!

ここで作用機序の違いをすらすら説明できたらカッコよくないですか?

残念ながら自信なしです・・。
ふんわりと説明されるぐらいなら、後から調べてもらった方がいいですよね。

もうちょっとこまめに復習しとかなきゃ。


ってなわけで、今回は抗血小板薬の機序をまとめましょう。


エフィエント(プラスグレル)、プラビックス(クロピドグレル)、パナルジン(チクロピジン)、プレタール(シロスタゾール)、バイアスピリン(アスピリン)の機序を図にしてみます。


抗血小板薬の機序

図だけ見ても意味不明ですねぇ。

血小板の中ではこんな感じの反応が起きてるようです。

まず簡単そうな『1』から。
トロンボキサンA2(TXA2)が強力な血小板活性物質なのでその産生を抑制する。
そのためには、アラキドン酸→TXA2への反応に必要なシクロオキシゲナーゼ1(COX1)って酵素を阻害すればよいですね。
その阻害剤がバイアスピリンです。

じゃあ、他のNSAIDsも抗血小板作用あるの??って疑問が・・。

他のNSAIDsもCOX1をだいたい阻害しますが、バイアスピリンと違って可逆的なので、TXA2の産生を抑制するほどじゃないみたいですよ。


次に『2』は、
血小板内の遊離Ca2+イオンが増えると血小板凝集につながる反応が進むので、cAMPを増加させ遊離Ca2+を減らす。
cAMPを増やすには、cAMPを分解するホスホジエステラーゼ3(PDE3)の活性を阻害すればいいですよね。
その阻害剤がプレタールです。

他に、ATP→cAMPの反応に必要なアデニレートシクラーゼって酵素の活性を抑制されないように、抑制性蛋白質Giを阻害してしまえばいいんじゃないですか?
ADP受容体に結合してGiを阻害するのが、エフィエント、プラビックス、パナルジンです。

さらに、エフィエント、プラビックス、パナルジンには、PI3キナーゼの活性化を抑制してGP2b/3aの活性化を阻害する『3』の機序もあるそうです。


んじゃ、

エフィエント、プラビックス、パナルジンの違いは??

プラビックスはパナルジンに比べて、脳梗塞の再発率に有意差はないのに、副作用が6割も少ないらしい。
しかも、パナルジンは血栓性血小板減少性紫斑病や重篤な肝障害もある。
エフィエントはプラビックスに比べて効果の発現が早いし、複数のCYPで活性化されるので、CYP2C19の遺伝子多型による血小板凝集能への影響が少ない
プラビックスの代謝活性化は主にCYP2C19で行われるので遺伝子多型によって効果が大きく変動する。

って違いがあるみたいですね。

復習のつもりでしたが、知らないことがいっぱいありました・・。

興味があれば ブログ一覧 もご覧ください。