クラバモックスはなぜ溶解?なぜ食直前?オーグメンチンは食後?

3歳男の子、小児科。

Rp1 クラバモックスDS 1.8g
    1日2回朝夕食直前   5TD

Rp2 アンヒバ坐剤小児用100mg 5本
    発熱時 38.5℃以上で1回1本

 
「えっ!?ドライシロップって粉じゃないんですか?」

ー患者さんの状態ー
体重12kg。
きのうから熱が39℃近く出ている。
本人から耳の痛みあると訴えあり。
先生が耳の中を見て中耳炎との診断。
何度か中耳炎になったことある様。

お母さん鋭いツッコミ。
そうです。ドライシロップは液体ではないです・・。
この時は、

「このドライシロップは薬局で水に溶かしてお渡しすることになってるお薬なので、そのようにお作りしています。」

と返答。


まぁこんな答えじゃ納得してくれないよね・・。


・・んで、何で溶解してお渡しなのよ??

分包品の場合はそのままお渡しして飲む前に溶かしてから服用することになっています。

分包品の説明書きには『むせるから』溶かしてと・・。


じゃあボトル製剤も分包すればいいじゃない!?

インタビューフォームを確認したところ、
シャーレ開放30℃湿度75%RHの環境ではたった24時間で、
淡黄褐色に変化。
クラブラン酸およびアモキシシリン水和物力価が減少。
クラブラン酸カリウム由来の分解物および水分が増加。
PHが上昇。


んで、
ボトルに水を加えて懸濁液を調製し4℃で10日間保存したとき、
クラブラン酸カリウムの力価が懸濁液調製後と比較して約10%減少したものの、
表示力価に対して100%以上の力価を維持していた。

薬局で分包するより、水に溶かして冷蔵庫に保管してもらった方が安定してる!?

イヤイヤっ!分包して冷蔵庫で保管してもらった方が安定してるでしょ!!

と思ってもそんなデータはなく・・、結局は安定性の問題でと溶解してお作りしなければいけないわけで・・。

ただ、一度開封してしまうと冷蔵庫で保管してもとんでもない速度で変色してしまいますよね。


・・で、何で食直前??

これは添付文書にも書いてありますね。

薬物動態への食事の影響を検討した結果、
アモキシシリンは影響を受けにくいが、
クラブラン酸カリウムは食直前の投与が良好なバイオアベイラビリティを示した。

要は、食直前の方がクラブラン酸カリウムが効果的。

ちなみにクラブラン酸カリウムって、
細菌が産生するβラクタマーゼによってアモキシシリンが分解されるのを防ぐもの。


んで、同じ成分の薬にオーグメンチンってのがあるんですが、
そっちは食前食後関係ありません。

何が違うかというと、
アモキシシリンとクラブラン酸カリウムの比が違います。

オーグメンチンは、
アモキシシリン:クラブラン酸カリウム=2:1

クラバモックスは、
アモキシシリン:クラブラン酸カリウム=14:1

アモキシシリンが多いことで抗菌力を強め、
クラブラン酸カリウムを減量して下痢の副作用を軽減したようです。


クラブラン酸カリウムが少ない分食事の影響も受けやすいのでは?
このせいで食直前ってさらに面倒臭さUP。

とは言っても、食直前に飲み忘れたら食後に飲むしかないんですが・・。

下痢の軽減と言っても、クラバモックスで下痢する子多すぎない?

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