湿布のパップ剤とテープ剤どっちが効く?使い分けは?違いは?かぶれは?

56歳女性、整形外科。

Rp1 カロナール(500)  1T
    腰痛時 1日3回まで 30回分

Rp2 ロキソニンパップ   14枚
    1日1回 腰:1回1枚


「湿布ってパップとテープどっちが効くの?

ー患者さんの状態ー
最近、腰痛がひどくなり受診。
レントゲンでは特に問題なく薬で様子見るとのこと。
以前にロキソニンテープを使ったことあり、それが効いたので今回先生にお願いしたが処方はロキソニンパップとなっている。

まぁ、疑義照会かけて変更してもらうことも可能だと思いますが、まずは質問に答えときましょう。
うーん、パップとテープの効果かぁー・・。
この時は、

「効果としては大差ないと思います。あとは使い心地の問題でピタッとくっついた方がいいとか、冷っとした方がいいとか・・。」

と、かなりイマイチな返答。


効果の差はどうなんでしょう?

ロキソニンテープとロキソニンパップの添付文書を見てみると・・。

おや??

ロキソニンテープの効果も副作用も載ってない。
代わりにロキソニンパップの臨床試験の結果が載ってるねぇ・・。
・・・。
んー、どうやらロキソニンテープはヒト生物学的同等性試験においてロキソニンパップと同等であることが証明され発売にされたそうで、副作用の発現頻度も明確となる臨床試験はしていないとのこと。
オイオイ。

んじゃ、とりあえず・・。

モーラスパップ
VS
モーラステープ


で比較してみましょうか。
モーラスパップは腰痛症の適応がないのでそれ以外の疾患を抽出。

効果は??

  モーラスパップ
改善率%
(中等度改善以上)
モーラステープ
改善率%
(中等度改善以上)
変形性関節症 58.8%(410/697) 68.0%(155/228)
肩関節周囲炎 55.7%(54/97) 61.1%(116/190)
腱・腱鞘炎、腱周囲炎 80.4%(37/46) 70.8%(34/48)
上腕骨上顆炎 77.8%(21/27) 72.1%(31/43)
筋肉痛 72.2%(135/187) 90.7%(136/150)
外傷後の腫脹・疼痛 83.4%(361/433) 83.3%(35/42)

使用量は用法通りでモーラスパップは1日2回、モーラステープは1日1回の結果。
筋肉痛でちょっと差はあるものの全体的には大した差はないのかな。

副作用はどう??

  モーラスパップ モーラステープ
接触皮膚炎 2.04%(141/6908) 4.67%(54/1156)

副作用はやっぱりテープの方が多いですかね。
パップより密着するので、蒸れたり、はがすときに皮膚の角質まではがしてしまうせいでかぶれやすいようです。
対策としては、テープを伸ばしてピンっと貼ってしまうと皮膚に負担をかけてしまうので、中央からそっと貼って、はがすときなるべくゆっくりはがすように心がける。
と祐徳のメーカーの貼付剤の勉強会で言ってましたね。
もちろん皮膚がピリピリしてきたら貼らずに休むのも大切です。


使い分けや違いは?

基本は、けがしたばかりの痛み(打撲や捻挫など)で急性の炎症・疼痛はパップ剤が向いてる。
急性期の症状が落ち着き痛みが残ってる(腰痛症、変形性関節症)ような慢性の炎症・疼痛にはテープ剤が向ている。
その理由として、パップ剤は水溶性の高分子(水含有量:40~60%)で水分が気化することによる冷却効果がある。
皮膚の表面温度を約32℃→約28℃まで下げる。
テープ剤は脂溶性の高分子で水分を含有しないので冷却効果はない。
ただし、逆でも全く問題ない。
これも祐徳のメーカーの貼付剤の勉強会で言っておりました。

祐徳さんありがとう。

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