ノロウイルスにアルコール(エタノール)消毒も効果あるんです!

4歳女の子、小児科。

Rp1 ナウゼリン坐剤(30) 5本
    吐き気時 1回1本

Rp2 ビオスリー配合散  1.5g
    1日3回毎食後     5TD
 

「先生に"ノロ"っぽいと言われましたが、

消毒はハイターか熱湯しかないですよね?」

ー患者さんの状態ー
体重15kg。
きのうの夜から朝にかけて7、8回嘔吐している。
今のところ下痢はしていないが、熱が38℃台。
便からウイルスの検査をしたわけではない。

うーん、ノロウイルスにアルコールは無効ですもんね・・。
この時は、

「そーうですね・・。
熱湯かハイターのような次亜塩素酸系の消毒剤になります。」


と返答。


他に有効な消毒がないか調べてみましょう。
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ネットで検索しても特に何も出てこないですね。


・・後日。

え!?

道薬誌 Vol.30 No.3(2013)

"ほっかいどう・おくすり情報室"

に驚くべき記事が!!


な、何と!

ノロウイルスにアルコール消毒が有効と!!


マジ!?


その記事を抜粋しますね。

『消毒用エタノールなどのアルコールはノロウイルスに対する殺菌力が劣るとさてれてきました。
これはネコカリシウイルスを用いた実験結果からそのように言われてきた経緯があります。
しかし、最近になってマウスのノロウイルスを用いた実験結果では、アルコールも有効であることがわかりました。
ヒトのノロウイルスは、ネコカリシウイルスよりもマウスのノロウイルスに類似していることから、アルコール消毒(清拭)も有効であると考えられるようになりました。
ただし、ノロウイルスは消毒薬抵抗性を示すウイルスであるため、二度拭きが望ましいとされています。
清拭して15秒間ほど経過したあとに再び清拭することが大切です。

次亜塩素酸ナトリウムは木材と接触すると効力がなくなることから、木質の手すり等の消毒には、次亜塩素酸ナトリウムよりも消毒用エタノールの方が適しています。
また、ドアノブなどの金属やトイレの便座などのプラスチックは、次亜塩素酸ナトリウムでは劣化しますが、消毒用エタノールはそれに比べて劣化作用が少なく、また臭いも少ないので使いやすいでしょう。』


だそうです。
アルコールが有効なら消毒かなり楽になりますね。


それから、アメリカのガイドラインにもアルコールがノロウイルスに効果あるかも的なこと書いてあるので紹介しときます。
これも道薬誌からの抜粋です。

医療施設におけるノロウイルス胃腸炎の集団感染制御のガイドライン(2011年米国)

5.感染経路の遮断の第一は手指衛生である。
流水と石けんを使用し物理的除去が最も確実と言われている。
消毒薬は次亜塩素酸ナトリウムが効果的であるが、生体には使えない。
速乾性擦式アルコール製剤や手指消毒薬による効果は、さまざまなエビデンスがあり議論中であるが、その有効性を示唆する報告がある。

とのこと。


厚生労働省のノロウイルスに関するQ&Aにもエタノールはイマイチってことになってますね・・。
こうなってる以上、第一選択は次亜塩素酸ナトリウムか熱消毒って言うしかありませんね。

ネコカリシウイルスだの、マウスにノロウイルスだの、そんなのじゃなく、人間に感染してるノロウイルスで研究できないの?


結局、ノロウイルスに対してエタノールは全く無効ではないけど、効果は次亜塩素酸ナトリウムか熱消毒には劣る。
次亜塩素酸ナトリウムが使いにくい場所でエタノールを数回拭けばいいんじゃない。
現段階ではそんな感じなのか・・。
なかなか研究が進まないねw

まぁ、正直、次亜塩素酸ナトリウムか熱消毒も面倒くさい。
個人宅でやってるんだろうか??


2016年3月の日経DIの薬局なんでも相談室にノロウイルス感染予防にエタノールは有効?
って記事が載ってますね。
↑と同じような内容なんですが、アルコール協会ってとこでガイドラインが作成されたようです。
ノロウイルスに係るエタノール使用ガイドライン

道薬誌では2013年にすでにこのネタ記事になってなので先取ですねw(2016年3月11日追記)

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