C型肝炎で瀉血するのはなぜ?C肝ではフェリチン値が高値を示す?

今回の記事は、2014年の6月に書いた記事なんですが・・。
C型肝炎治療剤がここ1年ちょっとで一気に発売になって、もう一通り治療が終わってしまいそうな勢い。
なので、この記事はお蔵入りでもよかったんですけど・・、せっかくなので移しときます。

ちなみに、最近のC型肝炎治療剤の特徴は、インターフェロン(IFN)を使わずにC型肝炎の治療ができるってこと。
IFNは直接ウイルスを破壊するわけではなく、ウイルスを破壊する酵素を誘導したり、ウイルスの増殖に必要な蛋白を作れなくすることにより、ウイルスを撃退する薬でしたが、最近の薬は、直接ウイルスに作用するタイプの薬なんです。
直接作用型抗ウイルス薬(DAAs:Direct-acting Antiviral Agents)ってやつですね。
年明けにもハーボニーが出てきそう・・。
経営者は支払大変だよねw


73歳女性、消化器科。

Rp1 ウルソ(100)   9T
    1日3回毎食後   14TD

Rp2 オメプラール(20) 1T
    1日1回朝食後   14TD


「今回も200mL血を抜いてきました。」

ー患者さんの状態ー
C型肝炎の患者さん。
以前にインターフェロン治療を行っているが、ウイルスは排除できていない。
ALTとASTは変わらず高値。
フェリチン値も高めで目標値には達していないとのこと。
数値は確認できてない。
循環器科の薬併用。

ん??

C型肝炎で何で瀉血するの??

C肝C肝・・・。
肝臓と鉄・・・。
・・・。
何の関連も思いつかないや。
ということで調べて見ましょう。

おっ!C型肝炎のガイドラインに書いてあるじゃないですか!

瀉血療法!!

鉄って過剰に存在すると細胞障害性の強いヒドロキシラジカルなどが生成され、酸化ストレスの原因となり得るんですね。
C型慢性肝炎では鉄過剰による酸化ストレスが病変の進展の一因となっているそうです。

C型肝炎はB型肝炎に比べ、有意に肝組織に過剰の鉄が蓄積しています。
にも関わらず、十二指腸粘膜における鉄吸収に係る分子である"フェロポーティン1"の発現の増加などで、鉄吸収が亢進してしまっています。

なので、鉄制限食の併用も重要なんですね。


対象者は?

インターフェロン非適応者、およびインターフェロンで、ALT、AST値の改善が得られない方。


効果は?

ALT値が50%以上低下する症例は80%
ALT値が正常化する症例は40~70%
長期的な瀉血療法によって、有意に肝発癌が抑制されたと報告されています。
また、ウルソや強力ネオミノファーゲンCの静注を併用することにより相加的な効果が認められています。


方法は?

一般的には1回200~400mLを1~2週間おきに行い、フェリチン値を20ng/mL以下まで低下させることを目標とします。
血中のフェリチン値を知ることにより、肝臓などに蓄えられた貯蔵鉄の状況を推測することができます。

ヘモグロビン値が9~10g/dL以下になった場合は、瀉血を中止し造血能の回復を待ちます。
目標達成後は、フェリチン値、ヘモグロビン値を参考に、適宜瀉血療法を追加します。
迷走神経反射による徐脈、血圧低下が起こることが稀にあるので注意が必要です。


ちなみにこの方もその後、ダクルインザとスンベプラで治療してSVRを達成しております。
もう、C型肝炎での瀉血は消え行くでしょうが・・、こんな治療があったんだと残しておきますw

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